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成田、第1工場が完成。さらなる品質追求をいたします。

ガンコ建築株式会社様にドローンで撮影して頂いた第1工場の映像はコチラから

成田空港の開港前に建設された旧工場

旧第1工場は、成田工場で一番最初に建てた工場でした。
成田空港の建設前に航空関連企業向けに野毛平工業団地が売りに出され、航空関連事業への進出・拡大を目指していた当社は、1972年に用地を取得しました。

そして、翌年の4月に、待望の成田第1工場が完成しました。
当時、成田空港は開港前だったため、受注が起動に乗るまでは、社員が総出で工場整備をしていたそうです。

2011年には、相模原工場との統合があり、増築を行い、約50年間稼働してきました。
今回の建て替え工事では、まず、2021年に駐車場増設のための土地の取得と造成工事を開始。
これにより建て替え工事を本格的に進める準備が整い、2022年の7月より旧工場を解体し、工事がスタートしました。

 

新工場の実作業容積は約2倍に

近年、製作品が大型化してきたことで保管場所や作業スペースが必要となってきたことと、建物の老朽化が進んできたため、建て替えが検討されました。

新工場は、旧工場に比べて、南北方向は同じくらいですが、奥行き(東西方向)のクレーン有効幅は6.5mから13mと広くなりました。
さらにクレーンフックの高さが4mから7mと大幅に高くなり、実作業容積は2倍程度になります。
天井クレーンは容量4.8トン及び2.8トン、計2台を設置しました。
新工場の1階南側には資材室と検査室を設け、2階部分には工作課・品証課・管理課事務所があります。また、西側にある中2階デッキは、資材などの保管スペースとして有効活用します。

 

品証課専用の定盤埋め込み設置

荷重試験には、地面に器材を固定して上方に吊り上げて行う試験方法があります。

今回、品証課専用の荷重試験にも使用できる地面に埋め込むタイプの定盤を新設。平面度は0.5mm程度に収まっており、自重も4ton程度あります。
荷重試験以外にも、平面上での組立作業、大きいサイズの部品の計測などに適用できます。
定盤の大きさは2×3mありますので、衛星関連の大きな製品にも対応できます。

 

フリースペースの活用で効率UP

第1工場の広いエリアを有効活用するため、一部のエリアには工作機械などの設置を行わず、分解・組立の作業、大型製品の検査場、また大型、長尺資材などの置き場として使用する予定です。
全課・全係の社員が使用する、いわば「フリースペース」として活用していきます。
当社は、受注生産を主としているため各係の仕事量が一定ではなく、作業スペースも変動します。新工場の一部を半完成品や完成品の置き場として活用することにより、作業スペースの確保や生産量の調整が容易になると考えます。
大型製品の組立作業が複数台可能となり、納期が先の大型受注品(官公庁関係の製造品など)を先行して計画的に生産することや受注が重なった場合の対応も可能となります。
これらにより、生産性の向上と受注の倍増を目指します。

 

航空機地上支援器材(GSE)を展示した落成式

2023412日、新第1工場の完成にあたり、お取り引きのある会社様及び、協力会社様にお集まりいただき、竣工落成式を行いました。
落成式には、当社の主力商品の一つである「航空機地上支援器材(GSE)」関連製品の「航空機エンジンスタンド」を展示しました。
このエンジンスタンドは、アメリカの航空機エンジンメーカーであるPratt & Whitney社と契約締結し、製造ライセンスを取得したもので、航空機エンジンを搭載・保管・脱着に使用する際のPW1100G-JM用エンジンスタンドです。

 

社員にとっても快適な職場となって

新工場では、さまざまな職種の社員が仕事をしています。新しい環境となって約1カ月、使い心地を聞いてみました。

・冷暖房完備の工場なので、これからくる暑い夏も、その後の冬も安心です。
・旧工場は大きな扉を開けるのも一苦労でしたが、ボタン一つで開け閉めできるようになりました。
・工作課と品証課、管理課が同じ事務所になって、コミュニケーションがとりやすくなりました。
・管理課資材室、品証検査室、共に広くなり作業がしやすくなりました。品証検査室には、3Dスキャナの常設ができるので、都度の設置と起動が省けて、スムーズに作業を行えるようになりました。